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献血ではHIVの感染が発覚しても本人に伝えることはない

2020年03月03日

献血(輸血用として血液を無償提供すること)の際は血液採取を行い、輸血で使う前に厳格な検査を実施します。この際、検査項目にはHIVウイルスも含まれています。そのため、提供者がHIV感染しているか否かも分かります。しかし、感染していたとしても発覚を告知することはありません。

なぜ告知しないのか言えば、HIV検査目的で献血に来る人を減らすためです。献血の場で感染有無が分かるとなると、正式な検査に足を運ばなくても献血で調べようと考える人が少なからず出てくる可能性があるのです。

感染の有無を知るためには専門の検査を受けた方が正確であり、医療機関側としても管理や効率の面でメリットがあります。もちろん、HIV感染の有無を調べたい方にとっても正式な専門の検査を受けた方が安全かつ正確です。

献血は自らの血液を医療的な輸血用に使ってください、という任意の善意で足を運ぶものです。しかし、血液提供の前にHIVウイルスなどの感染症がないかは調べるべきだと言えます。現状正式検査以外の採血の場で知ることはできませんし、医療機関側も正式なHIV検査を受ける人が減ることを考えると教えることはありません。

調べて結果が出るなら教えてくれれば良いのにと思う・言う方がいたとしても、輸血用血液の採取目的で場が設けられてる以上は輸血用採血を行う他ありません。つまり、HIV検査の場ではないのです。善意で血液提供を行いたい気持ちがあるのであれば、まずはHIV感染についてを含む血液検査を行ってからにしてください。

心は善でも健康状態がそれに適わなければ、現実的に悪な結果を生み出す可能性も出てくるためです。献血で得た血液は厳密に調べられますが、輸血用に用いられるまでに100%の感染防止状態にできるかは絶対的に保証されていません。

国として輸血の安全性が100%近くなるよう献血された血液を輸血用に使うことには細心の注意を払っていますが、絶対的な安全性とは言い切れないのが現状です。献血を受けるの中にHIV感染者が少なければ少ないほど、感染防止率の高い輸血用血液を作ることができます。

世の中に、輸血を必要とする方はたくさんいます。そのため、輸血による別問題が生じるリスクは可能な限り低減しなければなりません。医療機関側が技術を駆使して100%近くの防止率を実現していますが、それをより確立するためには献血を受ける人の1人1人に健全な血液を提供する意識が必要になります。

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