• ホーム
  • なぜHIV患者には女性が少ないのか

なぜHIV患者には女性が少ないのか

2020年01月25日

日本国内のHIV感染者数は、性別・国籍別で見ると日本国籍男性が約88%を占めています。つまり、日本でのHIV感染者数は日本国籍男性が8割方を占めているということです。2007年以降年間1,500件前後の新規報告が続く日本ですが、そのほとんどは日本国籍男性です。

HIV感染者の日本国籍男性の感染経路は、同性間性的接触によるものが68%・異性間性的接触によるものが19%とされます。つまり、男性間の性的な接触によってHIVに感染している日本国籍男性が多いということです。ではなぜ女性の感染者や女性同士による感染経路が少ないのか、気になる方もいるでしょう。

性的接触の方法は個人差がありますが、男性間で感染が多いのはアナルセックスやオーラスセックスといった粘膜にウイルスが付着する可能性が高い方法を行うためだと言われています。また、献血や輸血・献血などによる過去の医療感染も影響している可能性があります。

女性同士の性的接触は粘膜が触れ合う方法が少ないとされ、男性間よりも感染経路ができにくいと言われています。男性同性愛者の話とは逆に、蔓延の由来に女性が登場する数が少ないというのも関係している可能性があります。

しかし、女性同士でも感染した性器と非感染の性器が接触する方法を行えば感染経路が生じます。また、口を使って性器に触れるのも感染経路です。女性同士でもそういった粘膜接触が起きる可能性は十分にあり得るため、HIV感染者や感染の可能性がある方は注意が必要になります。

男性間ではアナルセックスの際、コンドームを使用しないケースも多いことが問題視されてきます。コンドームを使用しないと精液が直接粘膜に触れたり、粘膜が直接性器に触れてしまうため、どちらかがHIV感染者であると非感染者の方に感染が起きます。

感染者同士が粘膜接触のある性行為を行う際は、既に感染しているからと故意的に注意に欠ける方法を選ぶこともあります。HIVは体内のウイルス量が多量になった結果エイズを発症させるものなので、感染している者同士だからと注意を怠ればエイズ発症・症状の進行・死のリスクが高くなります。

片方でも双方でもHIVに感染している・エイズを発症しているのであれば、相手に感染させないよう注意を払わなければいけません。そして、自分の予後を短縮させないためにも対策は必要です。

また、双方とも検査で感染していないことが明白になってもセーファーセックスは大事です。世の中には性行為により感染する感染症がたくさんありますので、相手の命や健康を考えてちゃんと対策をしてください。そして自分のためにも、安全な仕方を大事に考えた行動をするようにしましょう。

関連記事
HIVは口の中に症状が出る場合もある、繰り返す症状に注意

HIVに感染すると免疫低下が起きるため、粘膜である口腔では病変がよく見られます。免疫低下で生じるものは全部で40以上あり、免疫低下というHIV感染の初期症状を表すものとして時に診断材料にもなります。歯科でも大方予測はできますが、口腔外科や歯科口腔科などの方が専門性があります。HIV感染に関連してよく...

2020年04月10日
献血ではHIVの感染が発覚しても本人に伝えることはない

献血(輸血用として血液を無償提供すること)の際は血液採取を行い、輸血で使う前に厳格な検査を実施します。この際、検査項目にはHIVウイルスも含まれています。そのため、提供者がHIV感染しているか否かも分かります。しかし、感染していたとしても発覚を告知することはありません。なぜ告知しないのか言えば、HI...

2020年03月03日
HIVが生まれた原因と世界で初めてHIVに感染した男性

世界で初めてエイズ患者が報告されたのは1981年ですが、1960年以降に採取されたアフリカの保存血清のHIV抗体保有状況を一斉に調べられたことがありました。その結果1960年代以降の保存血清の中にHIV抗体を保有しているものが発見され、この起源は中部アフリカにあることが判明します。また、チンパンジー...

2019年11月20日
日本に多い「いきなりエイズ」は若年層だけの問題ではない

エイズの発症によって初めてHIVに感染していたことが発覚するした場合、いきなりエイズとも呼ばれます。発症によって症状や合併感染症が起きた時に受診して、初めて自分がHIV感染者であったことに気付くということです。日本におけるいきなりエイズの割合は、エイズ発症者全体の約3割を占めます。いきなりエイズの年...

2019年12月27日
HIVは忘れず薬の服用しないと治療の選択肢が狭まる

HIVの治療は、抗HIV薬を使用した内服(飲み薬)が基本になります。これにはいくつかの種類が存在し、それらを複数飲み合わせる必要がある場合も多いです。すると服用が面倒になったり、服用すること自体を忘れてしまう方も出てきます。しかし、HIVの薬は忘れずに飲み続けることで確かな効果を得られます。また、飲...

2019年12月08日
HIVを防ぐためにセーファーセックスを知ろう

HIVは性的感染が最も多いため、セーファーセックスの話がよく挙がります。セーファーセックス(SaferSex)は、日本語で言うと安全な性行為のことです。ここで言う安全というのは、コンドームを正しく使用することと精液・膣分泌液・血液などが直接触れないようにすることを表しています。HIV感染は、HIVに...

2019年11月03日
HIVは血液検査でわかる、自宅で検査できる検査キットもある

HIVの検査ではスクリーニング検査と確認検査の2種類が行われますが、いずれも血液検査です。HIVは血液・精液・膣分泌液・母乳などを介して感染するため、その中で人間全員から採取できる血液からHIVの感染有無を判断する方法が選ばれました。血液は採取も楽であり、体内にある細胞や細菌などの様子がよく分かるた...

2019年10月14日
小さな症状を見逃さないで、HIVと気づいたきっかけ

HIV感染による初期症状は、いわゆる風邪やインフルエンザによく似ています。感染によって起きる初期症状が出る時期は急性期と呼ばれますが、この急性期は感染から2週間または4週間程に訪れます。個人差はありますので、人により2週間未然に急性期が来たり4週間以降に来る場合もあります。急性期に入った時、体内では...

2019年09月30日